Watch a Movie 「Dances with Wolves」

アメリカ、開拓時代、南北戦争、インディアンとバイソン、白人、大自然、

人間は文明と引き換えに何を得て何を失ったんだろう?

な~んて知性派的発言しちゃってるけど、この映画、感動するけど理解は困難。

先住民と入植者、その時代背景と政治的要素、これは日本人として歴史的にも経験が無いし、日本の国盗り合戦とは違ってアメリカ人にしかわからないことではないかと。

私の大好きな三大要素(、熊)にプラス犬の祖先であるオオカミと、ケビンコスナーが主演監督の作品。

当初、政治的要素がある内容に批判が集まり製作を引き受ける映画会社が無かったことからケビン自身が主役、製作、監督を務め自身の財をつぎ込んだ作品だそうです。

アメリカの映画製作って目ん玉飛び出るくらいの費用がかかるんですよね?
当時すでに第一線にいたとはいえ、ケビンの財力すごい(>▽<;)

周りの批評とは裏腹に興行収入は米国内だけでも製作費の十倍を上回る数字だっだそう。

先住民であるインディアンは、自然と、バイソンと、互いを尊重しながら共存していた。
その生活はバイソンに依存するものだけど無駄に殺生するのではなく必要な分だけ狩り、すべてを役立て、その命に感謝し恵みに祈りを捧げる。

一方、白人は文明と開拓の象徴である銃を用い、その毛皮と角だけを奪うため大量のバイソンを殺し、死骸を放置するという残虐行為を繰り返す。(現在バイソンは絶滅危惧種)

進んだ文明をもつ人間はそれほど偉いのか??と問いかけてくる作品かな?

1863年秋、テネシー州は南北戦争の激戦地と化しており、北軍の中尉であったジョン・ダンバーはその中で右足に重傷を負う。
その足を切断されると思ったダンバーは意を決して馬を駆り自殺的行為とも取れる囮となって南軍兵士達の注意を逸らした。
その隙を突いた北軍は一斉に進撃を開始し勝利を収めた。
その後囮としての功績を称えられ一躍英雄となり、見返りとして自由に勤務地を選ぶ権利を与えられたダンバーは、「失われる前にフロンティアを見ておきたい」とサウスダコタ州のセッジウィック砦への赴任を直訴。見渡す限りの荒野と荒れ果てた「砦」で自給自足の生活を始めた。(中略)インディアンの大量虐殺を目論む合衆国軍は目前まで迫っていた。これ以上仲間たちに迷惑をかけるわけにはいかないと感じたダンバーは、別れを惜しむスー族に背を向けながら愛する妻を伴って雪山の奥深くへと分け入っていった。

Wikipedia
シスコにまたがり自殺行為ともいえる行動に出たダンバーだが、この行動で味方に攻め入るスキを与え、勝利したことで予想外にも英雄になってしまう。
インディアンに連れ去られ、自力で逃げ帰ったシスコが前脚を踏み鳴らし、だらしなく朝まで気絶していたダンバーにはっぱをかけるシーン。
「お前なにやってんだ!!」って感じで
実に小気味いいです。
おかしな一人と1頭を、遠い丘の上からうかがうオオカミ。
ソックスを履いたように白い二本の脚にダンバーは「ツーソックス」と名前をつける。

もともとその土地に暮らしていた先住民から領土を奪うために彼らの生活の基盤であるバイソンを大量に虐殺し、インディアンは野蛮で愚かな人間たちと決めつけ殺戮を繰り返す。
その時代、インディアンの遺体に報奨金までついたとか。

同じ白人で軍人でありながら分かり合えない、その結果、愛馬のシスコも心が通じ合えたオオカミ(ツーソックス)もダンバーの目の前で殺されてしまう。

このシーンは歯ぎしりするほど悔しかったです。

ダンバーは、こちら側の考えや行動は真逆のこと!スー族は誇り高く純粋で、むしろ野蛮で愚かなのは白人の方だと気づかされスー族と家族の様になっていく。

人間は文明と引き換えに傲慢と強欲さを手に入れ、純粋で謙虚な優しさを失ったのかな?

ラストシーン、闇に浮かぶオオカミのシルエットと遠吠えの声がぞくっとするくらいかっこいい

Around70 Life

Posted by yukko